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老後 厚生年金を月20万円もらえている人は多くない 今後の動向について

以前の記事でもご紹介したように、老後2000万円問題が話題になりました。以前記事を読んでいただいた皆様は老後2000万円問題がどのようなものか理解いただけたかと思います。しかしまだ、どこか他人ごとだと思っていませんか?
先のこととあなどっていると、老後が目前になった時にあわててしまうかもしれません。
今、厚生年金を受け取っている女性のほとんどが月20万円未満となっています。受取額の現状を知って、少ないと思ったら今からできる年金を増やす方法をお伝えします。

現状、厚生年金の受給20万円未満が過半数以上

厚生労働省年公表の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」による年金月額階級別の老齢年金受給権者数の統計から、男性で一番多いのが15万円~20万円未満で39.6%。75.8%が20万円未満です。また女性で一番多いのが5万円~10万円未満の43.3%、ほぼ同じ割合の41.1%が10~15万円未満となっています。98.7%が20万円未満です。
段々と減っていく年金受給額を考慮するのであれば、現在の給付額からみても「それで充分」といえる年金額がもらえないと考えられます。

年金受給額は今から動くことで増やすことができる

とはいえ、年金は自分の努力次第で増やすことができます。年金を増やすためにできることを4つ、まとめて紹介します。

●年金を増やすためにできること①:未納がないか確認する
●年金を増やすためにできること②:60歳以降も働く
●年金を増やすためにできること③:受け取る時期を先延ばしにする
●年金を増やすためにできること④:自分で老後資金をつくる

その中でも本記事では④自身で老後資金をつくる点をお伝えいたします。

老後の生活を守るために、確定拠出年金を有効利用しましょう

確定拠出年金制度(以後DC)には、個人型のiDeCo、企業型確定拠出年金(企業型DC)があり、本記事を見ていただいている、経営者様・企業様には企業型DCをお伝えします。
企業型DCの導入状況は年々上昇しています。なぜ企業型DCが選ばれているか、経営者様の視点から背景をお伝えします。

節税保険が無くなり、退職金準備がしづらくなっている(中小企業)

以前は社長の退職金準備として、解約返戻率が高く、毎月の保険料を損金(経費)として計上できるような、いわゆる「節税保険」といわれる生命保険が人気でしたが、近年では行き過ぎた節税が問題になり、規制が強化されています。
企業型DCの事業主掛金は全額損金算入ができるうえに給与とみなされず、掛金は所得税、住民税、社会保険料の対象となりません。
また、運用収益に対する課税もなく、経営者にとっても退職金準備に適していることから、企業型DCに興味を持つ経営者の方が増えています。

退職金債務の心配がない

企業型確定拠出年金(企業型DC)の制度がスタートする以前は、確定給付型企業年金(DB)が主流でしたが、こちらは積み立てから運用までを企業が責任を持つ必要があり、運用成績によっては簿外債務が膨らんでしまうリスクもありました。
企業型DCは、運用責任を個人で持つ仕組みであるため、リスクを軽減し、従業員の老後の資産形成を助けつつ企業活動に集中しやすいというメリットがあります。
そういった事情で、他の企業年金制度から制度移行する大企業も増加したことに伴い、企業型DCの加入も連動して増加しています。

福利厚生の一環として

最近では、転職する際に福利厚生が充実している企業が選ばれやすくなった事で、企業の採用強化のために企業型DCを導入するケースもあります。
世の中の人の多くは老後のお金の問題に対して不安感を抱いています。
企業型DCでは、企業が従業員への「投資教育」を実施することを努力義務として定められており、企業に勤めながら投資教育を受けつつも老後の資産運用を行うことができることから、企業の採用活動をする上での大きなセールスポイントとすることができます。
また、近年の資産運用ニーズの高まりから、従業員から経営者に提案するケースも見受けられます。

まとめ

実際に給付されている現状に驚かれた方も多いのではないでしょうか。今後超高齢化社会になるとますます年金額は減り、給付年齢も上がる可能性があります。年金の現状と仕組みを知り、少額でも時間をかけて行っていくことが必要になります。

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