現状では企業型DC導入社数は年々増えています。企業が掛け金を払い、従業員が運用する企業型確定拠出年金(企業型DC)で、約112万人分の年金資産が放置された状態になっていることが1日、国民年金基金連合会のまとめからわかりました。転職時などに必要な手続きをとらなかったためで、運用機会を逃し、老後の資産形成に影響を及ぼす可能性があります。
転職などで会社を辞めるときの注意点
企業型DCの加入者は、全国で約780万人に。しかし、企業型DCの加入者は注意するべきことがあります。転職などで会社を辞めると加入資格を失い、積み立てた年金資産は、6か月以内に個人型確定拠出年金(iDeCo)などに移す手続きをしなければ、同連合会に自動的に移管され、その後は運用されないことを注意しないといけません。
自動移管された後の個人資産はどうなる?
自動移管された資産は運用されずに塩漬けにされるだけでなく、移管時に4348円、以後の管理に毎月52円の手数料がかかるため、目減りしていきます。またこのままの状況では、受給開始年齢に達しても、そのままでは年金として受け取ることはできない状態です。手数料をかけてiDeCoなどに移す必要があり、また移管中は通算加入期間にカウントされず、受給開始が遅れる場合もある為認識しておく必要があります。
自動移管が増加している背景
増加している背景には、退職時の忙しさや、制度の理解不足があり、導入されている運営管理機関のサポート不足などもあげられます。長期積立をする際に自身の資産という認識が薄くなる傾向もある為、老後に向けた資産形成としての認識を持つ必要もあります。
まとめ
基本的に個人資産の放置が起こってしまうのは、会社が掛金を払ってる場合により、この場合自身の資産の認識が薄くなるため、自己資産の放置に繋がっていると考えられます。
従業員自身の額面報酬からの掛金で行う際は放置は起こりずらいですが、移管フォローの強化や、外部のサポートも積極的に活用していく必要があります。
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